セックスレス

帰国後しばらく、セックスレスになりました。

当時、我々夫婦は仲が良いという自負が大きかったことと、ショックが強すぎたせいもあり、他人に話すことも、こうやって日記に書くこともできませんでした。最近はやや解消されてきたので書いてみる気になりました。

オチは特にありません。セックスレスを解消した一夫婦の記録として読んでいただければ幸いです。

 

留学中の1年間、私たちは離れて暮らしていたので、ほとんどセックスをしていませんでした。セックスのない暮らしは私にとって不都合のないものでしたが、夫にとってもそうであったようです。

でも、私は再び一緒に暮らすようになれば、以前と変わらずセックスをすると思っていました。しかし、帰国して一ヶ月以上、夫は私に触れませんでした。以前は抱き合って眠っていたのに、ベッドの端と端でひとりで眠る日が続きました。

しばらくして、スキンシップが復活しました。マッサージをしたり、抱き合ったり、外で手をつないだりしました。でも、セックスはありませんでした。「しないの?」と聞くと、夫は傷ついたような表情をしたので、彼も気にしているのだと思うと、それ以上何も言えなくなりました。私が誘えば良いのかと思い、試みたものの、夫はセックスをするとき以外に性器に触れられるのが嫌いらしく、私はひたすら彼がその気になるのを待つしかありませんでした。この間、自身の性欲が減退していくのを感じて焦りました。

それから、時々はセックスをするようになりました。しかしながら夫は義務感でやっているのが見え見えで、なんというか、内容に不満の残るものでした。それでも私たちは「出来たね、出来たね」と互いの健闘を称え合い、一緒に眠りました。この頃には、留学前と同様、抱き合って寝るようになっていました。

それからは頻度が少しずつ上がってきて、”一ヶ月に一度未満”というセックスレスの定義からは脱しています。留学前ほど頻繁ではありませんが。

長期間に亘るセックスの不在、加齢による性機能の低下、原因は正直どうしようもないものです。どうしようもないものに怒っても仕方がないし、長期間家を空けたのは私の責任なので、ただただ普通に過ごすように心がけました。具体的には、「愛されていないからセックスしないのではないか」「魅力が落ちたのではないか」というしょうもない妄想をしないように過ごしていました。落ち込んでいたり、暗い雰囲気の女を抱きたがる男は、(そういうのが好みの男性でなければ)いませんからね。

仲が良くても、セックスレスを解決するのは難しい、という話でした。