エリートが持つ、正しさへの無批判な信奉ぶり

私の職場は、エリートと言われる社員が多く働いています。

頭が良く、体力に優れ、性格も明るい、非の打ち所がない人々です。ただ、私は彼らが苦手です。

性格が明るく人当たりが良いのは、職場を上手に回すための訓練の賜物であることが透けて見え、見事さに舌を巻きつつも彼らからのお世辞は素直に受け取る気になれないでいることも一因ですが。

正しいことを無条件に信じすぎる点が、何だか異質なものに感じられるのです。

結婚をすれば良い、子どもを産めば良い、昇進すれば良い、、、

私は存在そのものが正しくないので、理由も説明されずに正論で押されると「え、本当にそれでいいの?」とたじろいでしまいます。

アメリカ大統領選の際にも、トランプが勝ったことに対して、周囲の人は皆憤っていましたが、私は彼の支持者の言うことにも一理あるなと思っていたところだったので一方的な断罪ぶりに驚きました。

(そもそもどちらの候補が勝つかということは本質ではなく、有権者の考えを体現する存在が大統領になり、政策になるのだと考えているので、Brexitの件もそうですが、人々が「建前」に疲れ、それを表明することにためらいを失っていることの方が、そしてこれまで大切にされてきたPolitical Correctnessの正当性を問い直すことの方が重要視されるべきなのでは、と思ってしまうのです)

 

そして、私が一昔前の正論を持ち出したら、この人たちどう反応するんだろうと思ってしまいます。夫の実家と同居するのが良い、介護は嫁が見るのが良い、、、

きっと狂人を見るような目で見られるのでしょうが、何のためらいもなく常識の側につく彼らの方が、私から見れば狂っているように映ります。