アパートの保証人になるのを断った話

母からアパートを借りたいから保証人になってほしいと連絡がありました。断りました。

誰でもそうだとは思うのですが、私は連帯保証人になるのが嫌いです。お金を借りたり契約をしたわけでもないのに、他人の債務を丸抱えすることになるからです。こういうものこそサブプライムではないですが証券化してリスクを希釈するのが相応しいと思います。なので、私は保証会社が増えてきたことを歓迎しています。大きすぎるリスクは法人が扱うのが適当です。

加えて、母から話を聞いた瞬間に、「ここで承諾したら私が一生こいつの保証人になることになるな。金銭がらみの話は全部まず私に頼るようになる」と考えました。夫も全く同じ理由で反対しました。

私もアパートを借りる際に保証人を頼んだことがあるので、大体の親戚が気軽に受けてくれ、私みたいに心配したりしないことは知っています。なので、親の頼みを断ったのは私としては正しいと思っているものの、また常識外れなことをしてしまったなぁという羞恥心があります。少なくとも今後の親戚付き合いはますますぎぐしゃぐするようになるでしょう。

私達は家を買うつもりがないので、このまま一生賃貸暮らしを続ける予定です。けれど今回調べてみて、老後にアパートを借りるハードルの高さをちょっとだけ感じました。今後、家余りが進んで借り手有利な世の中になるでしょうし、借りるより買った方が安いような物件も出てくるでしょう。ですが、新規着工数が減り、新しくて設備の良い賃貸物件が老人には手の届かないものになる可能性もあります。住宅の質の二極化ですね。そのとき古いアパートに住むことに耐えられるのか、安全に暮らせるのかと考えると多少の不安が残ります。ある程度の物件を一括で買える程度のお金を常にプールできるよう今後の貯蓄計画を更新しなければなりません。信用がない分、お金で補わなければいけない老後の厳しさの一端に触れた思いです。