想像上のパブロバを追い求めて

パブロバ。オーストラリアのデザートで、イギリスでも人気です。

メレンゲの台の上にクリームを乗せ、酸っぱいベリー系のソースや果物で飾ってあります。一見カジュアルなショートケーキを思わせる風貌です。

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私が初めてパブロバを知ったのは漫画でのこと。よしながふみの「フラワー・オブ・ライフ」での描写がとーっても美味しそうで、一目惚れしました。ケーキのスポンジ部があまり得意でない私は、スポンジを使わないサクサクふわふわの食感、というのに酷くやられたのです。

その後このお菓子がオーストラリア発祥と知り、旅行のついでに本場のパブロバを食べてみました。でも残念、あまり美味しくなかったのです。ダコワーズのようなものを想像して臨んだ私が悪かったのですが、当地のそれは巨大なメレンゲにホイップクリームを乗せただけ。さくさくというよりは、ガリッバリッと歯ごたえのあるものでした。そしてひたすらに甘いのです。

それでも美味しい店があるはずと信じていたところ、美味しい朝食で有名なbills(本店オーストラリア)がイギリスに出した支店のメニューに、あるではないですかパブロバ。billsならきっと美味しいはずと期待を込めて出かけました。

肝心の味は、生クリームは甘ったるくなりすぎないようヨーグルトを混ぜてさっぱりした口当たりに仕上げており、メレンゲのサクサク具合も申し分なく食べやすかったです。中にナッツ類を入れてあるのが単調になりがちな食感に変化を与えていましたし、トッピングも生姜のコンフィチュールというスパイスが効いたもので、つまり、billsはかなりパブロバの短所をカバーしてたなぁと感心しました。

うーん、でも、うーん、やっぱりショートケーキと比べるとパブロバは美味しくないです。相性が合いませんでした。現実を知るって、いいことばかりではありませんね。