チャーチルの印象

昨年は第一次世界大戦から100年の節目に当たり、イギリスのメディアで取り上げられる機会が多かったです。日本ではほとんど話題に昇らないこの大戦はヨーロッパ史においては重大な意味があったと知り、戦史を紐解いています。

第一次世界大戦中、イギリスではチャーチル海軍大臣として、また軍人として活躍していました。ただ、判断ミスが多いというか、私が持っている偉大なイギリス首相としてのチャーチル像とは食い違う点が多く、改めて彼の経歴を調べてみました。

彼の主な功績は第二次世界大戦での勝利として知られていますが、そこでも軍事面でも外交面でも戦後処理でも結構ポカをやらかしてますし、アメリカ、ソ連に出し抜かれっぱなしというか指導者としては首を傾げたくなる行動が多く、ますます謎は深まりました。彼の評判は反ナチを早い段階から掲げていた点に尽きるのかなと思われます。

リヒテンシュタインが未だに絶対君主制なんて古びた制度を維持している根拠も反ナチを徹底したためと言われていますし、ナチスの存在が如何にヨーロッパに深いトラウマを残したかをチャーチルの名声は裏付けています。もちろんこれは一面的な見方でしかありませんが。