国に頼ると自由を失う

パスポート返納の報道を聞き、びっくりしました。

まず驚いたのが、外務省がおおよそのメディアをチェックしていることでした。今回外務省がパスポートを取り上げる契機となったのは、朝日新聞の地方版にあるジャーナリストのシリア渡航のスケジュールが掲載されていたのを発見したことでした。諜報活動における情報源の9割は公開情報と言われていることからして、彼らは巷で言われているほど諜報能力が低いわけではないようです。時期的に普段より気をつけて情報収集していたことは間違いありませんが、地方版までチェックしてるんだーと素直に感心しました。

そして本題ですが、今回返納へ至った理由は人質事件を受けてのことだと思われます。こういったショッキングな事件が起きてしまうと政府の責任を指摘する声が出ることは当然ですが、それに対して過剰反応してしまった印象を受けました。

パスポートは返納させるべきではなかったと思います。今回、政府機関の憂慮は簡単に市民の自由を奪いました。政府は自らの権力の大きさを自覚しているのか疑念を覚えます。

私自身は国に頼ることも善しとはしていません。頼れば頼るほど自由を失うからです。

国は巨大でいかにも頼りがいがありそうですが、万能ではありません。魔法のように何の犠牲もなく解決してくれるわけではなく、頼るからにはこちらも何かを差し出さなければなりません。何でもかんでも国のせいにして自由を失っていくのは私は嫌です。まず、どう行動すればいいのか考え、それから国に頼るか決めたいです。