単身赴任中の夫からの長電話

小説家の村上春樹氏のファン交流サイトが開設されてから日参しています。質問が多くて読みでがあるし、彼の受け答えも軽やかで心地よいです。ちなみに私は村上春樹氏の小説は読書家として当然の教養だと思い込んで全て読んでいますが、あまり好きではありません。 作中の色々なものがオシャレなんですよね。私は全然お洒落じゃないので反感を持っているのかもしれません。

数々の質問の中、標題の相談に引っかかりました。状況が我が家と似ているし、何よりハンドルネームが私と同じではないですか。ということで、この相談をダシに勝手に自分語りをしてみようと思います。

単身赴任中の夫からの長電話 - 村上さんのところ/村上春樹 期間限定公式サイト

相談は上リンクのとおり、夫が毎晩長電話で困る、愚痴を聞かせないでほしいというものです。

私も毎晩夫と電話します。大体夫が会社を出たところで電話がかかってきます。溜まりに溜まった愚痴を聞いているうちに家に着き、風呂に入りながら喋り続け、風呂上りにはさすがにネタも尽きてくるので、そうすると彼は心身ともにさっぱりするのか寝てしまいます。この間、私あいづちしか打ってません。でも相談者のようにウンザリはしません。私と夫は似たような仕事をしていて、彼のほうが役職が上です。だからいずれ私も彼と同様の課題にぶち当たるんだろうなぁと考えながら、予行練習のつもりで聞いています。他人の試行錯誤の過程を微に入り細を穿って観察する機会はなかなかないので大変興味深いです。それが私の将来に起こることなら尚更です。愚痴を聞きながら、私だったらどう対処するだろうかと考えているとあっという間に時間が過ぎます。

元々愚痴を聞くのがあまり苦にならないのは、人間の醜い部分が好きだからかもしれません。他人のドロドロを聞くのって、落ち着くんですよね。普段から後ろ暗いことばかり考えているせいでしょうか。

相談者には仕事や育児でお疲れと察しますが、他山の石とも申しますし旦那様の愚痴も何かの糧に昇華してしまってはいかがでしょうか、それと差し出がましいですが村上春樹氏には「ユニコーンに出会ってしまったらどうしたらいいか」といったユーモラスな質問の方が当意即妙な答えが得られると思いますよとアドバイスしたいです。ご覧になっていないのは百も承知で。

しかしなんでせっかくの機会にガチな質問をする人が多いんでしょうか。ちょっともったいないですよね。