プラットフォームのドレイ

今回の旅行でiPhoneiPadの便利さを改めて実感しました。今までガイドブックやブログ記事、地図や時刻表、色々なものを見比べながら、それらを入れた重い荷物を我慢しながら旅行していたのが、2つ合わせても1kg足らずのデバイスに集約されてしまう快感。

私の消費行動は今やごく少数のプラットフォーム(サービスの提供場所)に独占されてます。スーパーで食料品を買う以外はAppleAmazonでほとんど完結する生活。世界中どこにいても一定の生活水準を提供してくれる素晴らしいサービス。AppleAmazonは決して少なくない私の支出の大半を独占して幸せ、私は安く便利に物が買えて幸せ、ウィンウィンです。

ただ、自営業なりフリーランスになることも考え始めている私にとって(正月休みに夫から改めてサラリーマンを辞めるよう懇願されたので)、プラットフォームの寡占化は幸せなことばかりでもありません。LINEスタンプのコミッションが引き上げられた(スタンプの作者の取り分が減った)ことに象徴されるように、プラットフォームが力を持てば持つほど、個人は仕事の場を彼らに依存しなければならないし、収入は彼ら次第となってしまうからです。プラットフォームに頼らない方法は、会社時代のお客様をごっそり持っていくか(個人で会社並みのサービスができないとこの方法は長続きしませんが)、指名買いされるほど有名になるかくらいしか思いつきません。プラットフォームに頼るのは不安定すぎるし、頼らないのは非現実的です。

まぁ、会社を辞めずに在宅勤務を認めてもらうように掛け合うのが一番現実的ですね。どうしても出社しないといけないときは出張費を都合してもらって、って…これも相当非現実的ですが。

この世の一番の成功者はプラットフォームを作った人ですね。ニューヨーク前市長のブルームバーグ氏は、金融機関必須のブルームバーグ端末(使用料高い)のおかげで選挙戦も自腹、給与も受け取らず、と無敵ぶりを発揮しておりました。

しがないサラリーマンは会社のドレイになるかプラットフォームのドレイになるか選ぶくらいの自由しかありません。