いじめられて自殺を考えていたとき

何度かイジメられたことがあります。両親は見栄を第一とするので、学校を休んだり、不登校になる選択肢はありませんでした。それに、家にいるのも学校に行くのと同じくらい辛かったですからね。渋々毎日学校へ通っていました。

いじめっこに対して、目潰ししてやろうかとか、叩いてやろうかと考えたこともありますが、そんなことをしても私の立場が悪くなるだけなので想像の中でいたぶって終わりにしました。

次に教師に告げ口をしましたが、あまり効果はなく、かえっていじめが酷くなったので、教師に期待するのも止めました。

そのうち、自殺を考えるようになりました。それもすぐに考え直しました。当時、児童の自殺がセンセーショナルに報道されていた頃で、加害児童の「あ、死んだんだ。別にどうでもいー」といったコメントが紹介され、話題を呼んでいました。死んだところで刑事罰を与えられないどころか、トラウマも植えつけられない現実を知り、自殺するだけ損だと思うようになりました。

どうすれば彼らに一矢報いることができるのだろう、どうすれば。そんなことばかり考えていたときに、「幸せになることが最高の復讐」という言葉を見つけました。正直、当時はあんまりいい復讐方法には思えませんでしたが、他に手はなかったので、幸せになろうかなと思いました。

それまで幸せについて考えたこともなかったですし、特段幸せになりたいとも思っていませんでしたが、その言葉を知ってからは幸せについてよく考えるようになりました。なるべく分かりやすく幸せになろうとも思いました。

転校ばかりだったので、それ以来いじめっ子達に会う機会もありません。復讐は叶いませんでした。今、幸せなのかもよく分かりません。別にあのとき自殺していても構わなかったと思っています。

ただ、家でも職場でも(あと大学院でも)辛い思いをしなくなったのは、あの時幸せになろうと頑張ってくれた幼い私のおかげだと思うと、感謝しなければならないなと感じます。