子どもを作りたくない原因

ここのところ、子どもを作らない理由を書き出してみて、いまいちしっくりとこないというか、書き足りない部分がありました。

子どもを作らない理由には、第一に欲しくないこと、第二に金銭的な事情(仕事に差し障りがあることを含む)、第三に労力がかかることが挙げられます。

でも、心情的な理由もあるんですよね。多分それは、男性中心の社会に対する怒りです。

本筋から外れますが、こんなことがありました。

私たちが結婚したとき、夫は海外赴任直前でした。婚姻届を提出する前、結婚後の姓をどちらにするか相談すらせず、夫は彼の名字でパスポートを取得しました。多分、私の姓に改姓するなんてことは思いも寄らなかったのでしょう。取り直すことも難しい時期だったので、私もしょうがなく夫の姓でパスポートを取得しました。

また、私は夫の海外赴任に帯同しましたが、夫は今回の赴任にはついてきませんでした。仕事があるから、と。それは、私も同じだったんですけどね。

そして、このようなことは、取り立てて珍しいことではありません。結婚したら夫の姓に変える、夫の転勤に妻はついていくが、逆はない。どちらかが辞めなければならない場合、辞めるのは妻の方。極めて普通です。同様に、子育ては妻の仕事、これも妻の職のあるなしにかかわらず、普通の価値観です。介護も妻の仕事、これは少し変わりつつありますが、やっぱりそうかな、と思います。

どうして女に産まれただけで、面倒なことを一切合切押し付けられなくてはならないのでしょうか。

どうして、子持ちの女性は飲み会にもほとんど参加せず帰って育児をしているのに、子持ちの男性は好きなだけ残業ができて、飲み会にも行って、なおかつ週末は趣味に打ち込んでいられるのでしょうか。逆だったら、白い目で見られるのに。不思議です。

子どものいない私ですら、単身赴任をすると言ったら、「ありえない」と同僚(男)から言われました。夫の両親に出発の挨拶をする際にも、どんなことを言われるか想像すると心配で、眠れないまま向かいました(何も言われませんでした)。常識に従って、やりたいこともできずに終わる人生は嫌だと思っているのに、後ろ指をさされる覚悟はないのです。

 

私は男の人が羨ましいんでしょうか。世間から咎められることなく、主体的に人生を選択できているように見えてしまってしょうがないです。もちろん、男性にも色々な苦労があるのが見えていないだけだとは、思うのですが。